トピックス(中学校)

 京都を代表する伝統工芸といえば、「清水焼」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。あの美しい色絵と艶やかな質感の焼物を自分の手で作り上げることが出来たなら、それはどんなに胸ときめく体験になるでしょう。
 さて実は、ウィステリアの3年生が、このたび約半年の期間(土の成形から絵付け、そして焼き上がりまでにはこのくらいかかります。)をかけて、プロジェクト学習の集大成として、「清水焼でオリジナルの抹茶碗をつくる」という体験に挑みました。近世から受け継がれている伝統的な技術を伝授しつつ、生徒たちに終始優しい笑顔で接してくださったのは、京都五条は瑞光窯の職人さん。7月から10月末までに3度も来校して、様々な工程を教えていただきました。 
生徒たちは「師匠!師匠!」と尊敬と愛情をこめて職人さんをお呼びし、どの回も大変積極的に質問し続けていました。
 作業の工程としては、まず土をこねて成形していくことから始まります。今回は「ろくろ」を使うのではなく、細い棒状にこねた土を少しずつ積み重ねて好みの形にしていきました。まるで縄文土器を作っているような気分になりつつ、土の冷たくしっとりとした心地よい触感に、生徒たちは我を忘れて作業に没頭しました。乾くのに約1週間を要し、その後は2回目の工程です。この回では、「紙やすり」や「木べら」を使って、生地の荒い部分やとがった部分を丁寧に磨き上げ、滑らかにしていきます。この工程が仕上がりの質感を大きく左右しそうです。どんな地道な作業工程でも、生徒たちはとにかく楽しそうで、友達の作品を見ては大はしゃぎ、師匠の技を拝見してはため息をついて感心することしきりでした。
 それから3ヶ月の間をおいて、最終工程の絵付けをしたのが10月の末でした。
すっかり土が乾いた自分の作品と、久々の対面です。一人ひとりが思い思いの絵柄をかいていきます。実は6月頃にウィステリア・リサーチの授業で、「開窯300年記念 マイセン展」を見学に行ったのですが、そのときに生徒たちは、東洋と西洋が融合した細やかで麗しい絵柄にもいたく感激していたため、その体験もよき刺激となって、中には芸術作品の域に達する生徒もたくさんありました。(もちろん思わず笑顔が出てしまう微笑ましい?絵柄もありましたが…。)
 12月の終業式の前日、みんなが待ちに待った作品が届きました。それぞれの作品に、丁寧にくるまれた新聞紙を一枚ずつはがしていくときの緊張と胸の高まりはたとえようもありません。そして目の前に出現した抹茶碗の愛しいこと!多少の形の不器用さもご愛嬌です。生徒たちは歓声をあげて大喜び。
この世にたった一つの作品が完成した嬉しさとともに、お世話をしてくださった多くの方々への感謝もしっかりと胸に刻みつけていたようです。
 中学の3年間で、まだまだ修行中なれど、茶道のお点前も立派に身に付けられました。これからはご家族の方と、オリジナルの抹茶碗で、おうちで折に触れお茶会を開いてください。あなたの人生が素敵な思い出でいっぱいに溢れますように。(MY)
先生に説明していただきます。 お互いに、いろいろ教え合って・・・。 黙々と、作品に集中しています。
しかし、なかなか成形が難しいようです。 できあがり〜! 生徒たちの作品です。
1日乾かした後は、削りの作業に入ります。 結構大胆に削らないといけないのですが、壊してしまいそうで、難しいです。 先生にも、アドバイスをいただきます。
素焼きの後は、絵付けです。 自分の好みの絵を付けて・・・。 こちらを焼いていただいて完成です。